絶賛動画作成苦戦中!w
はい、車中漫談Pです。
本ブログでは4回目となります
鉄道コラムでございます。
今回は、京王電鉄の話題です。
関東圏の方ならご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、去る2月22日に京王電鉄京王線・井の頭線で大規模なダイヤ改定が実施されました。
京王線と言えば、昨年8月に国領~調布間が地下化された事が記憶に新しいですが、その地下化から約半年が経過した先日、京王にとってまた大きな出来事の一つとなったのがこのダイヤ改定な訳です。
※国領~調布地下化については施工前に取材したコラムもあります。
よければこちらもどうぞ⇒「[取材報告]京王調布駅付近連続立体交差事業」
さて、本題に入りますが、このダイヤ改定では以下の点が新規に追加or変更されました。
①特急運用復活+相模原線直通「橋本特急 」新設!2011年のダイヤ改定以来、運用から姿を消していた特急種別が、このダイヤ改定を期に帰ってきました
(おかえり、特急さん!)また、改正に伴い、特急の停車駅が一部変更されています。
改定前(~2011)の停車駅:
新宿・明大前・調布・府中・聖蹟桜ヶ丘・高幡不動・京王八王子・めじろ台・高尾・高尾山口
改定後の特急停車駅(2/22~):
新宿・明大前・調布・府中・分倍河原(New!)・聖蹟桜ヶ丘・高幡不動・北野(New!)・京王八王子・めじろ台・高尾・高尾山口
これまで通過扱いとなっていた分倍河原と北野にも特急が停車するようになりました。この二駅の特急停車は、南武線ユーザー・北野以西高尾側ユーザーにとってもぐっと便利になったと言えるでしょう。
そして気になるは、相模原線の特急でございます。
こちらの特急は、今回のダイヤ改正では名目上新規追加、ということにはなっていますが、実質復活した種別ともいえます。
というのは、実は相模原線には過去特急が走っていたことがあるからです。
約20年前、まだ京王が京王帝都電鉄であった時代に、相模原線へと乗り入れる特急電車が走っていた時期がありました。
ですが、その後のダイヤ改定によっていわゆる橋本特急は消滅、それ以後は各駅停車・快速・急行のみが乗り入れる路線区間となっていました。
その橋本特急が、二十数年の時を経て復活を果たした訳で。
その気になる相模原線内特急電車の停車駅はこちら!↓
これまで相模原線で最速の列車であった急行と比べて見ましょう。
相模原線直通/特急停車駅:
新宿・明大前・調布・京王稲田堤・京王永山・京王多摩センター・南大沢・橋本
相模原線直通/急行停車駅:
新宿・初台・幡ヶ谷・笹塚・明大前・桜上水・千歳烏山・つつじヶ丘・調布・京王稲田堤・京王永山・京王多摩センター・南大沢・橋本
新宿~調布間の停車駅はこれまで通りに、相模原線内の急行停車駅に特急を停車させるという形態となりました。
これにより、新宿~相模原線内へのアクセスが格段に上昇した訳です。
②平日早朝に上り特急!深夜0時まで特急運転!!特急は復活しただけにとどまりません。
これまで以上に特急がより使える便利な種別となるようです。
(1)平日早朝の上り(新宿方面)特急2本
a,橋本始発:
橋本6:24⇒南大沢6:27⇒多摩センター6:32⇒永山6:34⇒稲田堤6:41⇒調布6:46⇒明大前6:59⇒新宿7:05
b,多摩センター始発:
多摩センター6:44⇒永山6:46⇒稲田堤6:53⇒調布6:57⇒明大前7:12⇒新宿7:18
(2)平日・土休日深夜0時台までの特急運転
平日/新宿発最終特急電車⇒特急:高幡不動行き0:25発
土休日/新宿発最終特急電車⇒特急:高幡不動行き0:25発
これまでのダイヤでは、特急は日中11時から16時台までの運用のみで、次に早い準特急でも新宿発最終が22時台でした。
この2点により、特急がいかに使いやすくなったか良く分かりますね。
③既存種別の停車駅変更ダイヤ改正前後もある
快速の停車駅として新たに、
西調布・飛田給・武蔵野台・多摩霊園の4駅が追加されました。
快速と言えばこれまでは相模原線への運行が主体でした。
調布以西八王子側への快速停車の割り当てしなおしは、快速の利用しやすさの向上を目指した結果なのでしょう。
実際、ダイヤ改正後の時刻表でも、平日18時以降に高尾山口へ向かう快速電車が設定されています。
④新種別:区間急行登場!今回のダイヤ改正最大の特徴、それが新呼称の種別です。
その名も「
区間急行(Semi-Express)」。
新種別、とはいっても、これまで存在した
通勤快速の日中運用となります。
区間急行が登場した一方で、通勤快速と準特急・京王八王子行きの種別が消滅したという事も重要です。
主に相模原線内への運用ですが、快速よりも早く・特急よりかはのんびりと、と、相模原線の中堅的存在になることは間違いありません。
ちなみに、どんな感じかは以下の動画を参照↓
↑YouTubeにアップロードした動画「[京王]'区間急行'発着風景 / Video of Semi-Express on Keio Line」
駅構内のLED案内表示機だと、黄色系統で種別を知らせているようです。
なぜ準急にしなかった?のかについては触れたらアカン⑤井の頭線急行運転時間の拡大!&上下線電車の大幅増発!!忘れてはならないのが京王もう一つの顔、井の頭線のダイヤ改定でございます。
井の頭線と言えば、渋谷~吉祥寺間の12.7km全17駅の区間を各駅停車と急行で持って結ぶ路線でありますが、こちらも大幅なダイヤ改定がなされました。
(1)平日早朝上り(渋谷行き)急行を2本新設
a,吉祥寺6:27発
吉祥寺6:27⇒久我山6:30⇒永福町6:39⇒明大前6:39⇒下北沢6:43⇒渋谷6:48
b,吉祥寺6:40発
吉祥寺6:40⇒久我山6:43⇒永福町6:50⇒明大前6:52⇒下北沢6:56⇒渋谷7:01
これまで、土休日早朝の上りにも急行電車は数本運行されていましたが、平日は各駅停車のみしか運行されていませんでした。
これもまた大きな利便性と通勤通学時間帯の混雑緩和につながるかもしれません。
(2)平日・土休日深夜0時台までの急行運転
平日/渋谷発最終急行電車⇒急行:吉祥寺行き0:30発
土休日/渋谷発最終急行電車⇒急行:吉祥寺行き0:05発
改正前は平日・土休日それぞれ23:46、22:16が急行の最終運用でした。
深夜0時台までの運行は、深夜時間の通勤・帰宅に大きな光となるでしょう。
(3)平日昼間の列車運用、上下線ともに大幅増発
平日昼間(10:30~17:00)の列車が増発されます。
急行:(改定前)一時間6本・10分間隔 ⇒ (改定後)一時間8本・7~8分間隔
各停:(改定前)一時間6本・10分間隔 ⇒ (改定後)一時間8本・7~8分間隔
改定前後で約4本の増発となりました。
井の頭線唯一の接続交換駅である永福町もこれからあわただしくなりそうです。
⑥駅ナンバリング採用&路線図デザインの一新!駅ナンバリングとは、文字を読めない方や外国人旅行者の方がどの駅かより分かりやすくするための、いわゆる駅の番号表示であります。
近年では、首都圏の地下鉄や私鉄線以外でも、全国の主要地下鉄路線や新交通システムでも導入が進んでいます。
首都圏の私鉄で言えば、東急電鉄・京浜急行電鉄・京成電鉄・東武鉄道・西武鉄道等大手私鉄各社が既に導入を行っています。
その波に京王も遂に乗った、といったところでしょうか。
今回のダイヤ改正から、路線図や各駅の案内表示に駅ナンバリングが導入されました。駅名表についてはまだ準備が進んでいるようで、これから追加がされると思われます。
なお、ナンバリングは以下の通りに割り振られました。
(1)京王線 ナンバリング英文字:KO
a,京王線(新宿~京王八王子):KO-01~KO-34
b,相模原線(京王多摩川~橋本):KO-35~KO-45
c,高尾線(京王片倉~高尾山口):KO-48~KO-53
d,その他:府中競馬正門前…KO-46、多摩動物公園…KO-47
(2)井の頭線 ナンバリング英文字:IN
渋谷~吉祥寺:IN-01~IN-17
そして、これまた目を引くのが京王の路線図表です。
こちらもダイヤ改定に伴いデザインが一新されました。
○ダイヤ改定前○
↑車内用。10年以上にわたって使用されてきた馴染み深いデザイン。
京王線・井の頭線に加え、相互直通運転を行っている都営新宿線の停車駅も書きこまれていた。

↑駅設置版。こちらには、都営線停車駅が書きこまれていない。
※井の頭線吉祥寺駅にて撮影(2013/02/11)◎ダイヤ改定後◎
↑新しい車内用。文字配置やデザインが大きく変更され、メイリオ調も目立つ。
これまでの表示スタイルはそのままに、京王・都営新宿線の停車駅に加え、駅ナンバリングも表記されている。
また、これまではなかった都営大江戸線も簡単ではあるが路線図に追加された。

↑駅設置用はまだ未設置なのか否かは不明であるが、A4版のものが掲示されている。
※井の頭線明大前駅にて撮影(2013/02/22)余談にはなるが、旧デザインと新デザインの路線図では、乗換案内もやや表記に違いがみられる。
(例①)新宿駅
旧デザインでの乗換案内表記:
埼京線・中央線・山手線・小田急線・丸ノ内線・都営大江戸線
新デザインでの乗換案内表記;
JR線・小田急線・丸ノ内線
(例②)吉祥寺駅
旧デザインでの乗換案内表記:
中央線
新デザインでの乗換案内表記;
JR中央線
改定後より、路線図に書かれる乗換案内では、JR系統の路線案内にJR~が追加された。
ただし、他者私鉄路線はこれまで通りの表記となっている(東横線・田園都市線・世田谷線/いずれも東急)
以上が、今回のダイヤ改定で見られる変化となります。
このダイヤ改定で京王の利便性がさらに上がることは間違いありませんが、今後京王が更にどういった戦略で路線を変貌させるか、現在京王線新宿駅で進行中のホームドア設置工事と併せて注目していきたいところです。
という事で、大分長い記事になりましたがこれにて締めさせて頂きます。
お疲れ様です。